「保守」は何を守り保ちたいのか
問「護民は保守政党を目指すの?」
答「いいえ」
回答してから何ですが、ここでいう保守政党、保守とはどういうものでしょうか。
無論、どのような意味で言っているのかは大体は伝わります。ですが、伝わるという点で保守という言葉が独り歩きしている証左とも言えます。
私も便宜、保守という言葉を使う事はあるのですが、保守は単にそれまでの状態を維持するという意味も有します。むしろこちらが本来の意味でしょう。
例えば、いわゆる天皇政維持という点を挙げてみれば、いわゆる保守の範疇に入るかもしれません。
ですが、明治維新においては日本を天皇を中心とした国家に作り直すという考え方が革新(維新)であり、それまでの幕府中心の考え方を保守と呼びました。
保守はそこから直ちに何らかの主義思想が導かれるものではなく、時代や状況によって意味が異なってきます。
日本の政治においては概ね、革新・社会主義(左派)に対する保守・資本主義という構図となっていました。
他方、天安門事件で民主化運動を弾圧した中国共産党も保守といえます。共産党一党独裁体制を維持したい保守。左派の保守。
どうしてこんな話をしたかというと、先ほどの通り保守という言葉が独り歩きし、「保守なら〇〇のはずだ」「□□をするのは保守ではない」といった不毛な言説が散見されます。
護民に関しても「保守政党を目指すなら〇〇でなければおかしい」といった不毛なやり取りをしないため。
そして、政治団体、政党として成長していった際に「保守が割れる」という理由になっていない理由の批判と不毛なやり取りをしないためにも、いわゆる保守政党を目指すものではないとお伝えします。
先述の保守の本来の意味からすれば、「戦後体制覆滅」「国民を取引材料にした利権共同体制を解体し国家社会の仕組みを作り直す」などと言っている私が保守なわけもありません。
むしろ本来の意味の革新というのが適当でしょう。